2011年10月7日金曜日

Xiタブレットお披露目会雑感

先週の土曜日に掲題のイベントに参加してきました。

いろんな人が集まってきていてとても楽しかったですよ☆
どっかの去年のGDDで見かけた人がいっぱいいたような…

今日はそんなXiタブレットお披露目会について思ったことを書きます。

あ、ハッシュタグ #docomoku が使われていたのに今気づきました(笑)

Androidの会・デ部の皆さんの発表会に始まってADK、Tegraの説明など
いろいろありましたが、その中で強く印象に残ったものについてだけ。


まず面白かったのは「ザキ」さんのDevQuiz模範解答。

題材はAndroid API のAIDLを試そう!という問題。

そこでザキさんが選んだ手段は
・端末使わない
・アプリ立ち上げない
・チャレンジをする

という「模範解答」なのにまさかの縛りプレイ(笑)

Googleさんの「技術紹介したい」という思いは完全に無視してリバースエンジニアリング
してました。ザキさんにとってチャレンジになってたのかな…?

とにかく、勉強にはなりました。smaliの構造の概要やリバースエンジニアリングされにくい
コードの書き方、プリコンパイルのアイデアも浮かびました。

プレゼン資料はこちらです。リンクして良いよね?
http://www.slideshare.net/MakotoYamazaki/devquiz-2011-android



他にも色々面白いセッションあったんですが、長くなりそうなんであとひとつ。
アンドロイドール様のレビュー云々にからんだところについて書いておきます。

アンドロイドールとは女子目線でアプリをレビューする事をコアコンピタンスに置き、
様々な情報発信をすることをサービスの軸に置いているサイトさんです(僕の主観)。
詳しくはこちらを

http://androidoll.com/

これについてはセッティングからdocomoさんの思いがあったようです。
ひとことで言うと「技術者目線ではなく、ユーザー目線でアプリを見直して見ませんか?」
という事だと思います。

はばからず言えば、会場の空気は凍ってました(笑)
まぁコアな開発者に対してバラエティ番組ノリの若い女性。
あからさまに冷たい目線の人もいたような。。。

こんな様子を見て、docomoさんの言う事はまず的を射ていると思いました。
作っているとどうしても開発者目線になってしまうので、こういったユーザーの意見を
積極的に聞く姿勢は本当に大切。我々は反省すべしです。

集まった開発者にとって、こんな機会でもないと喋る機会もない属性の人たちなんじゃないでしょうか?


ただ、この結果をどこに向けるかという所を考えると、話は単純じゃないと思うんです。


僕は仕事でも製品開発をしていますので、こういったユーザー目線の大切さを知る機会に
触れることは非常にありがたいですし、フィードバックもそのまますれば良いです。

しかし、他の人はどうでしょうか?
docomoさんはこのマインドをどこに活かして欲しいと考えているのでしょうか?


もしこれを個人が作っているアプリにフィードバックして欲しいという事なのでしたら
それは難しいのではないかと思います。
(docomoさんのビジネスを考えるとそうなのかな?と予想しました。)


アプリを作っていない人は恐らく現在出回っている個人が作ったアプリについて非常に
大きな誤解をしていると僕は考えています。

どれほどの労力と技術、アイディアと善意が込められているのか…。
(そしてもちろん個人的な好奇心もですよね)

まぁ、これらはすべて「技術的な視点」で「ユーザー視点」の価値ではありませんけど。


とはいえ正直、今マーケットでそれなりのアプリを出している人は非常に優秀な人ばかりで、
これらの多くは無料で提供されていますが、とても大きな価値を含んでいます。

あっという間に簡単そうに作ったものだとしても、そんな事が出来ちゃう人間を育てる
のに莫大なコストがかかっているわけです。



更に考えて欲しいのは「アプリを維持するコスト」です。

バグ報告を受けて修正し、リリースする。
これだけでも大変ですが、一言でAndroid端末と言っても実は機種ごとにかなり癖が
あって、これを吸収するのがもっと大変なんです。

僕は仕事柄、国内で発売しているOSバージョンの組み合わせ含めて80種類近い
Android端末すべてを検証して(正確にはさせてですが)います。標準ブラウザだけですが、
同じコンテンツを検証しても変わった動きをする端末はやはりあるんです。

アプリなら尚の事大変。
OSの深部や他のアプリの影響も受けますので、Intent発行ありのアプリを全機種
対応させるとなると大変な検証コストがかかるわけです。個人で無料アプリとなると
普通の人にはほぼ不可能でしょう。

なので、大人数で1機種だけのために作ったプリインストールアプリは良いものが
出来るんです。単純に数の問題で。蛇足ですが。


まぁそんなアプリの技術的な価値と大変さに触れた所で一つ、開発者の価値というものを
考えてもらいたいなと思うわけです。

開発者やってる人はこういう問題をクリアするのが大好きで得意な人間なんです。
もちろん、作ったものが使われて喜ばれることが目的ではありますが、属性は上記。

僕は商品開発には2つの能力が必要だと思っています。

「問題解決や素晴らしい体験を生み出すアイディア力」と「アイディアを実現する力」


開発者は後者が得意なんですよね。プロジェクト管理からテスト・運用まで。


この人達に前者を求める必要があるんですかね?


得意な人がいるじゃないですか。
良い物作りたかったらチームを組めば良いんじゃないんでしょうか?


個人で出しているアプリなんて「習作」です。当たるも八卦当たらぬも八卦。

いざ、チーム組んでガチのアプリを出すときにいいものが出来れば良いんじゃないんですか?


僕はこの国にはこの「強いチーム」を作るインフラが必要なんじゃないかと思うんです。

個人の能力に期待なんて、宝くじみたいなもんです。
ジョブズは出ませんよ。出ないから騒がれる。


会社の枠を超えて気軽にアプリ開発チームを作れるインフラが出来ると良いものが
あふれる素晴らしいマーケットが出来るんじゃないんでしょうかね?

docomoさん、こんなアプローチどうですかね?
(あ、自分も口ばっかじゃないようにせねば…)


最後にAndroid端末、全機種触ってみて思うことを書いて終わります。


検証していて本当に思うのは、海外の端末が洗練されていること。
UIの美しさや無駄のなさ、端末がこうありたいという思いがストレートに伝わる気がします。

それに比べて国内端末ときたらどれも中身は一緒で外装やアイコンを変えて
全部詰め込み、お好きな見た目で、さあどおぞな感じ。
ごちゃごちゃしてて、全く使い方がわからない。直感的とは程遠い。

でも、こんだけ好き放題、機能載せ放題しているにもかかわらず、国内端末は
不具合が極端に少ないんですよ。

比べて海外端末は、こんなに機能少ないのになぜこんな遅いの?とか突然落ちたりとか
多いんですよ、本当に。


これって日本の技術力の高さの裏返しじゃないですかね?


こういうのを見ていると、僕個人としては日本のUIデザイナ・アプリケーションデザイナ
や商品企画の方にもっと頑張ってもらいたいなと思ってしまうわけです。

あなたの隣で黙々とプログラム書いてる技術者さん、実はとっても優秀なんです。

商品開発きちんとやって、素晴らしいコンセプトとアプリケーションデザインを与えてあげて
もっとうまく使ってあげて欲しいなと思います。


大丈夫だ。この国のIT技術レベルも大したもんだよ!


徒然なるまま、乱文散文失礼しました~~

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